ENTERING JAPAN
海外ゴルフブランドの日本進出ガイド
海外のゴルフブランドが日本で販売するには、大きく3つの準備が必要です。
- 1. 日本での輸入者と、販売を担うパートナーを決める
- 2. 法律に沿った日本語表示と、商品コード(JANコード)を整える
- 3. 量販店・専門店・ゴルフ場・ECなど、販路に合わせた価格と納品体制をつくる
日本のゴルフ用品市場は2024年に2,933億円、2025年は3,093億円の予測です(矢野経済研究所)。売り場は大手の量販チェーンに集まっていて、チェーンごとの納品ルールに対応できるかどうかが、広く並ぶかどうかを左右します。
このページでは、2024年に海外ブランドのトルネードティーを日本で初めて展開し、国内で累計40万本以上を販売してきた卸売会社レベルコが、日本進出の進め方を説明します。
このページのポイント
- ゴルフクラブ・ゴルフボール・ゴルフ用品(関税分類9506)の輸入関税は無税です。グローブやウェアは分類が変わるため、個別に確認が必要です。
- 日本の売り場の中心は量販チェーンです。センター納品、店舗ごとの出荷、チェーンごとのJAN・値札など、運用面の対応が欠かせません。
- 輸入者と販売パートナーは、同じ会社でも別の会社でもかまいません。大切なのは、価格・在庫・販路を一つの窓口で管理できることです。

MARKET
日本のゴルフ用品市場
| 項目 | 数字 | 出典 |
|---|---|---|
| 国内ゴルフ用品市場 | 2024年 2,933億円 → 2025年予測 3,093億円(前年比105.5%) | 矢野経済研究所(2025年10月10日発表) |
| 衣類・服装雑貨等のEC化率 | 23.38%(2024年。物販全体は9.78%) | 経済産業省「電子商取引に関する市場調査」(2025年8月公表) |
※EC化率はゴルフ用品だけの数字ではなく、衣類・服装雑貨等の分類全体の数字です。
日本のゴルフ用品の売り場は、大手のスポーツ・ゴルフ量販チェーンが大きな割合を占めます。このほかに、ゴルフ専門店・工房、ゴルフ場・練習場の売店、百貨店、ECがあります。
レベルコは、アルペングループ(アルペン、スポーツデポ、ゴルフ5)、ヒマラヤ、ゼビオ・ヴィクトリア、ゴルフパートナー、つるやゴルフ、二木ゴルフなどの大手量販チェーンを含む、全国約500社・約1,150店舗と取引しています。
STEPS
日本で販売する
までの流れ
1. 日本の価格と競合を確かめる
同じカテゴリーの商品が、日本の店頭とECでいくらで売られているかを確認します。日本では、メーカーが示す「希望小売価格(上代)」を基準に取引するのが一般的です。
2. 輸入者と販売パートナーを決める
日本で販売するには、商品を日本に輸入する「輸入者」と、売り場に広げる「販売パートナー」が必要です。
| 役割 | 主な仕事 |
|---|---|
| 輸入者 | 輸入・通関、日本語表示、法律上の表示者としての責任 |
| 販売パートナー(総代理店・卸) | 量販店・専門店への営業、卸売、物流、EC展開、店頭の販促、販売後の対応 |
一社がすべて担うこともあれば、輸入と販売を分けることもあります。トルネードティーの日本展開では、レベルコが販路づくり・量販店への営業・卸・EC展開を担い、輸入は提携先を通じて手配しました。
3. 輸入・通関
- ゴルフクラブ、ゴルフボール、そのほかのゴルフ用品(関税分類9506)の関税率は無税です(税関「実行関税率表」)。
- 輸入時には消費税がかかります。
- グローブ、ウェア、バッグなどは関税分類が変わり、関税がかかる場合があります。商品ごとに事前に確認します。
4. 日本語表示と法律の確認
- 繊維製品:手袋は家庭用品品質表示法の対象で、繊維の組成(すべての繊維の名称と混用率)と、表示者の名称・住所または電話番号の表示が必要です。ウェアなど品目によっては、洗濯などの取扱い表示も必要になります(消費者庁「繊維製品品質表示規程」)。
- 無線機能のある機器:Bluetoothなどの無線機能を持つ距離計や練習機器は、日本の技術基準に適合していることを示す「技適マーク」が基本的に必要です。マークのない機器は、国内で使うと違法になるおそれがあります(総務省)。日本で発売する前に、認証を取っておきます。
- 競技での使用:ゴルフボールやクラブを「競技で使える」として売る場合は、ゴルフ規則への適合を確認します。
5. 商品コードと価格の設計
- JANコード:日本の小売店で扱うには、JANコード(GTIN)が基本的に必要です。
- 量販店ごとの値札:チェーンによって、独自のJANや値札の貼付を求められます。
- 価格:上代(希望小売価格)を決め、卸価格は上代に対する割合(掛率)で決めるのが一般的です。日本の店頭とECで価格が崩れないよう、販路ごとの管理も考えます。
6. 販路への投入
- 量販チェーン:バイヤーとの商談を経て取引口座を開き、物流センターへの一括納品と、店舗ごとの対応を行います。
- ゴルフ専門店・工房、ゴルフ場・練習場:卸を通じて、小ロットで扱いを広げます。
- EC:楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングなどで、小売店を通じて販売されます。値崩れが予想されるECには卸さないなど、価格の管理が大切です。
7. 認知づくり
日本で知られていないブランドは、雑誌・ウェブメディア・テレビでの紹介が売り場の後押しになります。
RETAIL OPERATIONS
量販店の納品ルールに
対応できるか
日本の量販チェーンでは、次のような運用への対応が求められます。レベルコでは、これらをすべて自社で対応しています。
- 物流センターへの一括納品と、店舗ごとの個別対応
- お客さまのお取り寄せ(客注)の、店舗ごとの発送
- チェーンごとのJAN・値札の貼付
- エリアごとの品ぞろえの調整
- 売り場づくり(什器・陳列・POP)
CASE STUDY
事例:トルネードティー
海外のゴルフティーブランド「トルネードティー」は、2024年にレベルコが日本で初めて展開しました。
- 全国約500社の取引網を通じて、量販店・専門店に投入
- 日本オリジナルカラーの追加や、卸先による限定モデルで品ぞろえを拡大
- 楽天市場「ティー」デイリーランキング(2026年8月7日集計)で、上位20商品のうち5つをトルネードティーが占めた日も
- 雑誌「GOETHE[ゲーテ]」、Yahoo!ニュース、NHK総合「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」で紹介
- 国内での累計販売は40万本以上(レベルコ販売実績)
CHECKLIST
日本のパートナーを選ぶ
ときのチェックポイント
| 確認すること | 理由 |
|---|---|
| 取引先の数と、どの量販チェーンと取引があるか | 売り場に並ぶ範囲が決まる |
| センター納品・店舗別出荷・JAN・値札に対応できるか | 量販店との取引の前提になる |
| 輸入・通関・日本語表示に対応できるか、提携先がいるか | 法律上の責任と、立ち上げの速さに関わる |
| EC・値崩れの管理方針 | ブランドの価格を守れるか |
| 販売後のフォロー(追加注文・客注・不良対応) | 定番として残れるかが決まる |
| 自社で商品をつくった経験があるか | 日本向けの仕様・カラー・パッケージを提案できるか |
WHY LEVELCO
レベルコができること
- 販路:大手量販チェーンを含む全国約500社・約1,150店舗(量販店・ゴルフ専門店・ゴルフ場・練習場・工房など)との取引
- 量販店の運用:センター納品、店舗別出荷、客注、チェーンごとのJAN・値札
- 輸入:自社での輸入・通関、または提携先を通じた輸入の手配
- EC:卸先の小売店を通じたECでの展開と、価格の管理
- 商品づくり:特許を持つグローブなど、自社ブランドを企画・開発してきた経験
FAQ
よくある質問
日本で販売するには、総代理店が必要ですか?
法律上の決まりではありません。ただし、窓口が一社にまとまっていると、価格・在庫・販路を管理しやすくなります。独占にする場合は、範囲(地域・販路・商品)、期間、販売目標を契約で決めておきます。
ゴルフ用品に関税はかかりますか?
ゴルフクラブ、ゴルフボール、そのほかのゴルフ用品(関税分類9506)は無税です。グローブやウェアなど分類が変わる商品は、関税がかかる場合があります。輸入時には消費税がかかります。
日本語の表示は必要ですか?
商品によって必要です。手袋は家庭用品品質表示法にもとづいて、繊維の組成と表示者を日本語で表示します。無線機能のある機器は、技適マークが基本的に必要です。
どの販路から始めるのがよいですか?
商品の価格帯と、どこで買われるかによって変わります。量販チェーンは広く並ぶ一方で運用面の対応が必要です。専門店やゴルフ場から始めて、反応を見ながら広げる方法もあります。
レベルコに相談するには、何を準備すればよいですか?
商品の資料、海外での価格、希望する販路と数量、輸入の体制(日本に輸入者がいるかどうか)が分かると、具体的にご提案できます。
SOURCES
出典
- 矢野経済研究所「ゴルフ用品市場に関する調査」(2025年10月10日発表)
- 経済産業省「電子商取引に関する市場調査」(2025年8月公表、2024年の値)
- 税関「実行関税率表」第95類(9506.31・9506.32・9506.39)
- 消費者庁「繊維製品品質表示規程」
- 総務省「令和7年度電波利用環境保護周知啓発強化期間の実施」(技適マークの確認について)